IDカード情報局
システムベンダーが今から検討すべき認証基盤のあり方
近年、医療機関を標的としたランサムウェア攻撃や不正アクセスによる情報漏えい事故が相次ぎ、医療情報システムに求められるセキュリティ対策は年々強化されています。こうした状況を背景に、医療分野では認証強化の重要性がこれまで以上に高まっています。
その中でも大きなトピックとなっているのが、医療情報システムの安全管理に関するガイドラインにおける二要素認証への対応です。2027年度以降に稼働する医療情報システムでは、原則として二要素認証の採用が求められています。
対象となるのは電子カルテだけではありません。
- ・電子カルテシステム
- ・レセプトコンピュータ
- ・オーダリングシステム
- ・検査システム
- ・医療画像管理システム(PACS)
- ・オンライン資格確認システム
- ・患者情報を取り扱う各種業務システム
など、幅広い医療情報システムが対象となります。
そのため、電子カルテや医療向けソリューションを提供するシステムベンダーにとって、二要素認証への対応は避けて通れない課題となっています。
二要素認証対応がシステムベンダーの新たなテーマに
従来の医療システムでは、IDとパスワードによる認証が一般的でした。
しかし、
- ・パスワードの漏えい
- ・フィッシング攻撃
- ・パスワードの使い回し
- ・アカウント共有
などによって、不正アクセスのリスクが高まっています。
そこで重要視されているのが二要素認証です。
認証要素は一般的に次の3つに分類されます。
知識情報
利用者だけが知っているもの
- ・パスワード
- ・PINコード
所持情報
利用者が持っているもの
- ・ICカード
- ・認証トークン
- ・スマートフォン
生体情報
利用者自身の身体的特徴
- ・顔認証
- ・指紋認証
- ・静脈認証
異なる種類の認証要素を組み合わせることで、不正アクセスリスクを大幅に低減できます。
二要素認証を成立させるには、3つの要素のうちいずれか2つを組み合わせる必要があります。
医療現場ならではの運用課題
二要素認証の導入が進む一方で、医療現場では運用面の課題も見えてきています。
例えば、
- ・医師や看護師が短時間で何度もログインを行う
- ・共用端末が多い
- ・スマートフォンを利用しづらい現場がある
- ・認証に時間がかかると業務効率が低下する
といった課題です。
セキュリティ対策は重要ですが、認証操作そのものが診療業務の負担になってしまっては本末転倒です。
医療システムには、
「高いセキュリティ」と「優れた操作性」
の両立が求められています。
ICカード認証だけでは防げない「なりすまし」
現在、多くの医療機関では職員証やICカードを利用した認証が採用されています。
しかしICカード認証だけでは、
- ・カードの貸し借り
- ・カードの置き忘れ
- ・第三者による不正利用
を防ぐことはできません。
つまり、
「カードを持っている人」と「本人」が一致しているとは限らない
という課題があります。
近年のセキュリティ対策では、単にログインできることではなく、
「その利用者が本当に本人なのか」
を確認する仕組みが重要になっています。
注目される「ICカード+顔認証」の二要素認証
こうした課題への対策として注目されているのが、
ICカード(所持情報)と顔認証(生体情報)を組み合わせた二要素認証
です。
この方式では、
- ・ICカードで利用者を特定
- ・顔認証で本人確認
を行います。
その結果、
- ・なりすまし対策
- ・カード貸し借り防止
- ・不正アクセス抑止
- ・ログイン操作の簡略化
を実現できます。
医師や看護師が頻繁に利用する電子カルテや医療情報システムにおいても、利便性を維持しながら高いセキュリティレベルを確保することが可能です。
小規模クリニックでも導入しやすいオフライン認証という選択肢
医療システムベンダーが二要素認証を提案する際、多くの医療機関から挙がるのが導入コストや運用負荷への懸念です。
特に小規模クリニックや診療所では、
- ・専用認証サーバーの構築
- ・クラウド利用料
- ・ネットワーク設定
- ・保守運用体制の確保
といった課題が導入の障壁になることがあります。
そこで重要になるのが、
オフラインでも運用できる認証基盤
という考え方です。
顔特徴データをICカード内に保持する「KAOKEY」
株式会社アイアンドディが提供するKAOKEYは、顔認証とICカードを組み合わせた二要素認証エンジンです。
一般的な顔認証システムでは、顔特徴データをサーバーやクラウドへ保存し、認証時に照合を行います。
一方、KAOKEYでは顔写真から生成した特徴データをICカードへ格納し、認証時にはカード内のデータとその場で取得した顔情報を照合します。
この方式により、
- ・認証時にクラウド接続が不要
- ・常時ネットワーク接続が不要
- ・大規模な認証サーバー構築が不要
- ・ネットワーク障害時でも認証継続が可能
といったメリットを実現します。
つまり、
高いセキュリティを維持しながら、比較的シンプルな構成で運用できる
ことが大きな特長です。

システムへの組み込みを前提とした認証エンジン
株式会社アイアンドディのKAOKEYは完成されたアプリケーションではなく、
システムへの組み込みを前提とした認証エンジン
として提供されています。
そのため、
- ・電子カルテシステム
- ・レセプトシステム
- ・医療情報システム
- ・入退室管理システム
- ・職員管理システム
- ・各種業務アプリケーション
などへの組み込みが可能です。
医療システムベンダーは顔認証アルゴリズムをゼロから開発することなく、
- ・開発工数の削減
- ・開発期間の短縮
- ・セキュリティ強化
- ・製品価値の向上
を実現できます。
2027年度対応は製品競争力を高めるチャンス
2027年度に向けた二要素認証対応は、単なるガイドライン対応に留まりません。
今後医療機関がシステムを選定する際には、
- ・ガイドラインへの適合性
- ・不正アクセス対策
- ・なりすまし防止
- ・導入しやすさ
- ・運用のしやすさ
がこれまで以上に重視されると考えられます。
特に中小規模病院やクリニックでは、
「高セキュリティでありながら導入しやすいこと」
が重要な選定基準になります。
そのためシステムベンダーにとって、認証機能は今後の競争力を左右する重要な差別化ポイントになるでしょう。
まとめ
2027年度以降、医療情報システムでは原則として二要素認証への対応が求められています。
しかし医療現場では、単に認証を強化するだけでなく、業務効率や運用負荷への配慮も欠かせません。
また、ICカードのみの認証では防ぎきれない「なりすまし対策」も重要な課題となっています。
KAOKEYは、ICカードと顔認証を組み合わせた二要素認証を実現するとともに、顔特徴データをICカード内に保持することでオフライン運用を可能にしています。
そのため、大規模病院だけでなく、小規模クリニックや診療所にも導入しやすく、医療システムベンダーが2027年度対応を進める上で有力な選択肢となります。
認証強化と利便性の両立をご検討の際は、ぜひ株式会社アイアンドディへご相談ください。
弊社製品・サービスについて
アイアンドディは、IDカード発行専門メーカーとして長年のカード発行ノウハウがあります。
IDカード発行に関連する商品・サービスを取り揃えております。
ぜひ「お問い合わせフォーム」からご相談ください!
当社では、お客様の状況やご要望を丁寧にヒアリングした上で、最適なカード仕様・発行方法をご提案いたします。
コスト面と効率性のバランスを重視しながら、用途や運用に応じた最適なプランをご案内することで、安心して導入いただける体制を整えています。
カード発行ソフト「ID Maker Ver.6⁺」

カード発行ソフト「ID Maker Ver.6⁺」
デザイン、印刷、データ管理を自由自在に行える「IDカード発行管理システム」です。上場企業や大学、病院など業界問わず広く採用いただいており、「KAOKEY」で使用する顔情報をエンコードしたICカード発行を行えます。
カード製作サービス

再利用シート「ID Sheet」

再利用シート「ID Sheet」
ICカードの表面に貼り付け、その上からカードプリンタで印字できるシートです。高価なICカードの本体は使いまわしてご利用いただけるため、費用対効果に優れております。また、産業廃棄物である廃棄カードの量が軽減されるため、環境にも配慮された商品となっております。
